多くの人が「初めて新幹線や飛行機に乗り、同級生と遠出した」思い出として、中高生の修学旅行を挙げます。
しかし、最近では公立の中学でも5~6万円でプラスお小遣いが必要となったり、行き先が海外の学校も少なくないなど、「これだけ高額な費用を払ってまで、行く必要があるのか?」という指摘もあります。
そもそも修学旅行は必要なのか? 必要だとしたら、どのようなあり方が望ましいのかについて見ていきたいたいと思います。
修学旅行の目的
そもそも、修学旅行の目的とはなんでしょうか? これについては、学生時代の私も含め、多くの人がその目的について、あまり考えることはなかったでしょう。
修学旅行の目的は、文部科学省が出している告示によると「平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行うこと」と定められており、特に意識しなくても、知らない土地に旅行に行けば、自然とこれらの体験や何か大事なことを身に付けて帰ってくることは、大人からすれば理解できます。
ただ、近年は海外も含め「どこに行くか」ということが目的化し、費用の高まりなど、不況や物価高などで修学旅行の費用を捻出するのが厳しい家庭も少なくありません。
新型コロナによる海外渡航の制限や、国内でも移動の自粛などで幾分この傾向は収まったものの、規制緩和によって、再び「豪華な修学旅行」や費用の高騰は、今後も続く傾向が予想されます。
- 長崎
- 沖縄
- 広島
引用元:https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01180/
費用は、国公立の高校で平均9万円、私立高校は平均12万円
引用元:https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01180/
ネット上での意見
これに対して、インターネット上での意見は
引用元https://news.yahoo.co.jp/articles/74da0a9d191c88d7e35e608457f29cab33ba2423
など、修学旅行に肯定的な意見が多くなっています。
一方で修学旅行には賛成なものの
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/74da0a9d191c88d7e35e608457f29cab33ba2423
など、修学旅行に選択肢を設けて、子どもの意思を尊重したり、家庭への負担軽減や補助の必要性も指摘する意見がありました。
修学旅行の必要性については、多くの人が認めているものの、行き先や「行く・行かない」の選択肢を設けたり、費用の補助など経済的な負担軽減を実施するなど、修学旅行の在り方を問い直す意見も少なくありません。
修学旅行に生徒個人の選択肢が必要
修学旅行は「同級生との思い出や、知らない土地に行って見聞きする貴重な体験」というところで、多くの人がその必要性を理解していますが、これまでの意見を見てくると、生徒個人の選択肢や家庭への負担軽減という課題が見つかりました。
私の中高生の時の修学旅行を振り返っても、同級生との楽しい思い出や初めていく土地での見聞などは貴重な体験となり、今でも時折思い出すことがあります。
しかし、やはり上記の意見のように「行きたくない同級生もいただろうし、行く・行かないのアンケートを取っても良いのかな」と考えます。
また、高校生までは何事も班行動であり、それを少し見直すべきだとも考えます。
例えば、同じ場所に行くにしても個人で前もってルートの計画を立て、担任の先生の許可を得て実際に行き先で行動するという、個人行動の時間があってもいいのではとも考えます。
中高生の時の貴重な体験としての修学旅行。
「行く・行かない」「どこに行くか」「何をするのか」という個人行動の時間も含め、生徒個人に選択する機会を与え、行きたくても経済的な理由で行くのを断念する子どもを出さない公的な支援など、生徒本位の修学旅行を実現していってほしいものだと感じました。
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