自民党、パーティー券「裏金問題」の違法性よりもヤバいこと!!

政治

国会議員のお金の出入りを記載する政治資金収支報告書の一部不記載から、自民党内での派閥の裏金問題が大きく表面化しました。先日、自民党「安倍派」「二階派」の事務所にたいして強制捜査が行われ、近く家宅捜索も行われると見られています。

この問題は、現在の政権与党である自民党の各派閥が行う政治資金パーティーのパーティー券販売に、所属議員の当選回数やポストに応じて販売ノルマが課せられており、その販売ノルマを超えた売上分が収支報告書に記載しない裏金として、売り上げた議員個人にキックバックされていたということが問題になっています。

政治資金パーティーの開催や、パーティー券販売ノルマ超過分のキックバック自体に違法性はありませんが、問題はキックバックされたお金を収支報告書に記載せずに、自由に使えるお金として裏金化していたことの違法性が問われています。

では、今回の裏金問題は「何がそこまで問題なのか?」収支報告書に記載義務のあるお金の出入りの一部を不記載にして裏金化することの何が問題なのか?などを見ていきたいと思います。


そもそも政治資金パーティーとは?

近年よく聞かれる「政治資金パーティーってなに?」って思いますよね。

政治資金パーティーとは、国会議員などの政治家が自身の政治活動に必要なお金を集めるために主催するパーティーです。

現在の政権を担当している自民党では、考えの近い人たちで形成する各派閥で主催することもあれば、議員個人で主催することもあります。

一枚2万円が相場とされるパーティー券を企業や個人で購入することで、その政治資金パーティーに参加することができます。

一般のイベント開催における利益率が1~4割にたいして、自民党の各派閥が開催するパーティーの利益率は8~9割にも及び、異常な利益率を出しています。

民主主義に必要なコスト

政治資金パーティーは現在の野党である政党の一部でも行われておりますが、開催規模や年間の開催数から見て、自民党の派閥や議員によるものが圧倒的多数を占めています。

現在の野党で政治資金パーティーを行わない議員や、私たち一般の人たちからすれば、「なぜそんなに政治資金パーティーを開くの」という思いがありますよね。

これにたいする答えは、ある報道番組で自民党の国会議員が言うには「民主主義に必要なコストを賄うため」なのだそうです。

うーん、なかなか納得いかない答えのような。

なぜそんなにカネ集めが必要なのか?

国会議員の身の回りを管理する公設秘書は、3人まで公費で置くことができ、それ以上の秘書を雇用する場合は自己負担になります。

とくに自民党では、各国会議員の当選地盤である個人事務所は、基本的に自己負担で維持しなくてはいけないため、とくに親から地盤を引き継いだ2世議員は数十人の秘書を抱え、事務所自体を維持していくのが大変だと言われています。

また、2世議員もたたき上げで当選した国会議員も、自らの議席を維持するために、当選した地元でさまざまな支援団体とつながる県議会議員や市区町村議員を支援しなければなりません。

元国会議員で閣僚経験のある田中真紀子氏の経験によると、選挙地盤の市議会議員や県議会議員、知事も、その選挙区から出馬する特に自民党の国会議員からのお金を欲しがるのだそうです。

「お金を配れないのなら、次の当選はないぞ!」という半ば脅しに近いことを言われるとのこと。

つまり、当選した地元でどれだけお金が配れるかで、次の選挙での当落が決まるということになります。

自らの事務所維持と当選地元に配るお金この2つのために特に自民党の国会議員は、政治資金パーティーと称してお金集めに必死になり、所属派閥のパーティー券販売のノルマ以上の販売を達成してキックバックを受けたがります。

そして、ある新聞記者が「そのお金を何に使うのですか?」と数人の自民党国会議員に聞いたところ、口をそろえて「葬儀にお金がかかるとのことです。

例えば当選した地元の有力者が亡くなれば、葬儀に参加する。そのさいに持っていく香典を国会議員が持っていく、あるいは議員名義で秘書が持参することも政治資金規正法で禁止されている寄付行為にあたります。

なので、キックバックを受けたお金を収支報告書に載せずに、脱法的に香典を持って行っても、その事実すら表に出ないようにする仕組みとなっています。

もし明るみになっても、「秘書が自分名義で勝手に持って行ったことで、自分は知らなかった」と言えば責任逃れができます。実際に、議員が秘書に指示した証拠がない限り、議員の法的責任を問うのは難しくなっています。

また自民党の安倍派では、6年の任期で3年ごとに半数を改選する参議院の議員には、選挙のあるたびにパーティー券の販売ノルマ分と売り上げ超過分の全てを還流させ、選挙資金に使っていたとのことです。

これが、ある自民党の国会議員が言った「民主主義に必要なコストを賄う」ということなのでしょう。

じゃあ、派閥でのパーティー券販売のノルマ達成が難しいのなら、いっそ派閥を抜けて個人で活動すれば?と思いますよね。

ここが難しいところで、派閥に所属せずに政治資金パーティーを開催するのと、派閥に所属して政治資金パーティーを開くのとでは、売り上げが格段に違ってきます。

議員個人でも有名で相当影響力のある人物ならば、企業や団体でもパーティー券は売れますが、当選回数の少ないひら議員が売るパーティー券など、ほとんど売れないのだそうです。

したがって、販売ノルマがあっても派閥に所属する方が、パーティー券が売れてお金を集めやすい。派閥の影響力を使ってお金集めができるということです。


政党交付金の意義

こういったお金のかかる政治を改めるべく、企業・団体による献金を禁止にすることを条件として、1994年に政党交付金制度が作られ、政党の活動を助成する目的で税金を原資とする政党交付金が、自主的に受け取っていない日本共産党を除いて、毎年各政党へ交付されています。


2023年初めの政党交付金の交付予定、総額315億円のお金が税金から政党に交付された
引用元:https://www.nhk.or.jp/politics/articles/lastweek/94563.html

この政党交付金は、政党の活動を助成する目的で交付されることから、政党助成金とも呼ばれます。

しかし、この制度によって企業・団体からの献金を禁止にするはずだったものの、自民党を中心に抜け道が作られてしまいます。

まず、企業・団体からの議員個人への献金は禁止にしつつ、政党や政党支部に対する献金はOKということになりました。これは政党や議員の政党支部を通じて、議員個人に献金のお金が渡ることを意味します。

さらに、お金集めの手段としての政治資金パーティーは禁じておらず、献金なら1回5万円以下、政治資金パーティーで1回20万以下の支払いは収支報告書の記載義務がありません。

つまり、少額献金で回数を増やせば、どの企業・団体からどれだけの金額の献金を受けたのかも秘密にできます。

税金から政党交付金を受けて、その上抜け道を作って企業・団体からの献金も受けるという厚顔無恥なことを、自民党を中心に現在まで続けてきたのです。

たしかに、自民党に所属する議員個人からみれば、事務所管理や選挙資金の確保などは自分で行わなければならず、お金が足りないのでしょう。

しかし、自民党だけでも毎年約160憶円の政党交付金が配られており、それが適切に使われているのか?が疑問になってきます。

政党交付金があっても足りないというのであれば、その政党交付金が党でどこにどれだけ使われているのか、まず収支を明らかにする必要があるでしょう。

お金で票やポストが買われている?

現在、与党である自民党の派閥を中心に、特に今回の裏金問題で捜査対象になっている安倍派では、政治資金パーティーでどれだけ売り上げて派閥に貢献できるかで、党の要職や政府閣僚へのポストが決まり、さらに年2回、夏は「氷代」、冬は「餅代」と称して、どれだけ所属議員にお金を配れるかで、派閥の力関係が決まっていたようです。

自民党二階派の政治資金パーティーで、乾杯する二階俊博幹事長(中央左)と議員ら=2019年5月9日、東京都千代田区【時事…
自民党二階派(志帥会)の政治資金パーティー
引用元:https://www.jiji.com/jc/v8?id=20220415seikaiweb&p=20220415seikaiweb-seikaiwebparty04

さらに自民党議員は、先に言ったように自分の議席を維持するために、派閥からキックバックされたお金を裏金化して、地元有力者の冠婚葬祭や遊興費として使ったり、選挙資金として使用していました。

裏金化して、高級車や洋服バッグなど私的に使ってたとしても、収支報告書に載らないお金なので実態は分かりません。

議員個人の能力や政策実行力ではなく、選挙の票や、政権要職のポストがお金で買われていたことになります。

また、収支報告書に載せないお金ということは、それにかかる税金を払っていないということになり、脱税にもなります。

消費税やインボイス制度で、1円たりとも国民の税金を逃さないと法制化した自民党議員が、裏では脱税をしていたのでは話になりません。

犯罪組織も顔負けな、自民党という政党の内部でマネーロンダリング(資金洗浄)が公然と行われていたと言えるでしょう。


歪んだ民主主義の形成

自民党の議員を中心に出馬する選挙区の有力者や自分に票を入れてくれる人、また献金してくれる企業や団体の要望を聞きさえすればよく、一部のごく限られた人たちの声を聞きさえすれば当選できるので、大多数の国民の意見など聞く必要がありません。

そこに無償で選挙活動の支援をしてくれるところがあれば、本来保守と言われる人が最も忌み嫌うはずの反日を教義とする外国カルト教団の手を借りてでも当選を狙う

このように自民党や、その所属議員とお金のやり取りをしている人たち、自分たちの選挙を手伝っている人たちの声だけを聴けば、議員でいられるし、政権も維持ができるというわけです。

献金をしてくれる企業団体に便宜を図り、その組織票をもらい、選挙区の票さえ獲得できれば当選できる。選挙の投票率が低い地区では、この仕組みでなおさら当選しやすい

政策を競い、広く国民の声を聞き選挙で当選し、政権担当を担うという本来の民主主義からはおよそかけ離れた、金権民主主義ともいうべき状況に現在の日本は陥っています。

こういう時こそ、政治不信にはならない

こういう汚い政治を見ていると、「政治なんてクソくらえ!」と政治に無関心になりがちですが、あえてこういう状況のときこそ関心を持った方がいいです。

そうやって多くの人が政治に無関心になり、選挙で投票しなければ、ますますお金で票やポストが買われて、結局その政治に無関心な人が苦しめられるからです。

今の物価高や円安、いじめ、少数者の人権問題など、あるいはこれらの影響を直接被らない人でも、生きづらさを感じるのは政治の責任が大きいと言えます。

そして、その元を作っているのは厳しい言い方ですが、有権者の半数が選挙にも行かず、その無関心で現政権のふるまいを許している私たち国民だと言えます。

今のお金のやり取りで当選している、政権を維持している人たちが一番恐れるのは、国民の多くが政治に関心を持ち、選挙での投票率が上がることです。

投票率が上がってしまうと、お金のやり取りをしている一部の人たちの声だけ聴いていても、当選できなくなり、政権も維持できなくなるからです。

「野党は弱く、もっとだらしがない」と言われますが、野党を弱く、だらしなくさせているのも選挙に行かず、投票というかたちで野党に力を与えない私たち国民のせいだとも言えるでしょう。

これでは政治に緊張感が生まれず、何をやってもいいと与党が思い上がるのも当然です。

だから文句ばかりを言っていないで、あなたの声を聞く政治をしてほしいと思うのなら、政党や立候補をする人が、どのような政策を行おうとしているのかを選挙直前の新聞の政策欄を見る、候補者が配るチラシ、ネットでの記事を見るなど、普段の生活で自分ができる範囲でよく聞き、見極めて選挙に行きましょう。

今の政治がダメでも、野党はもっとだらしがないではなく、イギリスの政治家チャーチルが言ったように、「よりましな方を選ぶ」を考えて投票してみてはいかがでしょうか。

それに今生活が苦しい、生活が苦しくなくても不満がある、何か生きづらいと感じるのは、もしかしたら政治が悪いせいかもしれません。

ですから選挙に行って、あなたが生きやすい世の中に変えていきましょう。


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